前回に続き、60位~31位までを紹介します。
- 30. “Lie”
- 29. “Love Maze”
- 28. “Whalien 52”
- 27. “Moving On”
- 26. “Not Today”
- 25. “Run”
- 24. “Outro: House of Cards”
- 23. “Dope”
- 22. “BTS Cypher Pt.3: Killer”
- 21. “Let Me Know”
- 20. “Fire”
- 19. “Autumn Leaves”
- 18. “Butterfly”
- 17. “Silver Spoon”
- 16. “I NEED U”
- 15. “DNA”
- 14. “Tomorrow”
- 13. “BTS Cypher Pt. 4”
- 12. “Epilogue: Young Forever”
- 11. “Mic Drop”
- 10 . “Pied Piper”
- 09. “Magic Shop”
- 08. “Anpanman”
- 07. “Airplane Pt. 2”
- 06. “Outro: Tear”
- 05. “Save Me”
- 04. “Blood, Sweat & Tears”
- 03. “The Truth Untold (Ft. Steve Aoki)”
- 02. “Fake Love”
- 01. “Spring Day”
30. “Lie”
2nd フルアルバム『WINGS』収録
ジミンの『Intro: Serendipity』から一歩前進したのが『Lie』。
美しいボーカルと、暗く危険な香りのするメロディの見事な融合です。
印象的なヴァイオリン、ぞっとするようなボーカルハーモニーとシンセサイザーがジミンの甘いボーカルと絡み合い、見逃すことのできないトラックが作られました。
29. “Love Maze”
3rd フルアルバム『LOVE YOURSELF 轉 ‘Tear’』収録
『Love Yourself: Tear』の前提となるのは、愛は複雑であるということと、その美しく、暗く、悲しい一面です。
この曲は、人間関係(恋愛関係)を否定する者を振り切り、開放されるストーリーを伝えます。
またこの曲は、ビヨンセやチェインスモーカーらと仕事をしたDJ Swivel がプロデュースした2曲のうちの1曲です。
*naysayer(ネイセイアー/ネイサー)- 批判、反対、否定する人
oxforddictionaries.com の定義より
28. “Whalien 52”
4thミニアルバム『화양연화 pt.2 (花様年華 pt.2)』収録
この曲のタイトルは ’52ヘルツのクジラ’ と ‘エイリアン’ を合わせた造語で、
‘世界で最も孤独な生き物’ の物語を語ります。
誰にも届かない周波数で鳴き、全ては孤独に思えますが、BTSは未来に向かう希望を歌います。
27. “Moving On”
3rd ミニアルバム화양연화 pt.1 (花様年華 pt.1)収録
この曲では、BTSが活動をスタートしてから一緒に暮らしてきた思い出を共有し、
共に新しい寮に引っ越すことを、人生の新しい局面に移行することと重ねています。
26. “Not Today”
スペシャルアルバム『You Never Walk Alone』収録
弱き者ども、集まれ!
朝に気分を盛り上げたい時、車で帰路を走るのを最高の時間にしたい時、ランニングの最後の5分間を耐える時、この曲が必要でしょう。
この曲はBTSの最も印象的な振り付けのいくつかを、多くのバックダンサーとともに力強く表現します。
25. “Run”
4thミニアルバム『화양연화 pt.2 (花様年華 pt.2)』収録
BTSを世界に羽ばたかせた『花様年華 pt.1』のリリース後、続くシングルへの期待は高いものでしたが、この曲はリスナーを失望させることはありませんでした。今日も輝き続けています。
ブリティッシュ・ロックとhip-hopを融合したようなトラックで、オープニングで響き渡るギターは嵐の前の静けさのようです。
歌詞では、自分の想いを信じ、生きるために戦おうとしますが、破滅的である関係が語られています。
Run Run Run
僕はどうすることもできない
どうせこれしか僕にはできないんだ
君を愛することしかできない
24. “Outro: House of Cards”
4thミニアルバム『화양연화 pt.2 (花様年華 pt.2)』収録
砂上の楼閣は長くは続きません – 壊れやすく、繊細です。
BTSはこのアイディアを曲に当てはめました。
感情的なクライマックスに合わせて、ジミンとVのボーカルが特に印象的です。
*砂上の楼閣: 外見は立派であるが基礎が柔らかいためすぐに崩壊してしまうこと。
23. “Dope”
原題:쩔어(半端ない)
3rd ミニアルバム화양연화 pt.1 (花様年華 pt.1)収録
『I NEED U』の後に『花様年華 pt.1』アルバムのプロモーションシングル。
重厚なシンセを乗せたエレクトロ・ヒップホップであるこの作品は、彼らの多忙な活動や忍耐力に由来する誇りを歌っています。
*쩔어: awsome, sick, amazing ; すごい,やばい, かっこいい など
22. “BTS Cypher Pt.3: Killer”
1stフルアルバム『DARK&WILD』収録
おそらく、BTSのサイファーで最もアツいのはこれです。
RM、J-Hope、Sugaは、BTSの実力を信じずに「アイドルラッパー」と侮辱的に呼ぶ他のラッパーを叩きのめすのです。
4枚目のアルバムの正規な観点 Cypher
このトラック聴きゃアンチも押し黙る
違法なこのシーンで この曲は合法
21. “Let Me Know”
1stフルアルバム『DARK&WILD』収録
2014年、BTS最初のアンビエント曲の一つ。Sugaが書き、プロデュースされました。
誰かがあなたの心を傷つけた時に生まれ、求めたくなる閉鎖感。
ラストのジミンのファルセットはもう…言うまでもありません。
20. “Fire”
原題:불타오르네(燃えてんね)
スペシャルアルバム『화양연화(花様年華) Young Forever』収録
『花様年華 pt.1』、『pt.2』のリリースでBTSは確固たる地位を築き、
この曲はさらにその地盤を固めるものとなり、
「オール・キル」、つまり韓国の全ストリーミング・チャートの1位になりました。
19. “Autumn Leaves”
原題:고엽(枯葉)
4thミニアルバム『화양연화 pt.2 (花様年華 pt.2)』収録
消えていくロマンスを枯葉が落ちる様子と重ね、
終わりかけている関係を取り戻そうとしています。
同時代のK-popスターである EXO も同じ曲(下記)をサンプリングして『They Never Know』という曲を出しています。
18. “Butterfly”
4thミニアルバム『화양연화 pt.2 (花様年華 pt.2)』収録
この曲は優しく華やかですが、暗い一面もあります。
愛する人を失う恐怖と、蝶とのつかの間の邂逅を重ねています。
17. “Silver Spoon”
原題:뱁새 (ベプセ; スズメの一種、足の短い小鳥)
4thミニアルバム『화양연화 pt.2 (花様年華 pt.2)』収録
この曲は韓国文化に対する最も批判的な内容の一つであり、
出自や階級、正当な賃金を得られず搾取される青少年などについて語っています。
また、若い世代に課せられた不当なルールや期待に対抗する意思を見せています。
ルールを変えろ change
奴らは望む maintain(現状維持)
そんなの許すな BANG BANG
16. “I NEED U”
3rd ミニアルバム화양연화 pt.1 (花様年華 pt.1)収録
慣れ親しんだhip-hopスタイルから一旦離れる試みは非常にリスクのあるものでしたが、
この曲はBTSをK-popの最前線に押し上げ、大躍進するきっかけとなりました。
15. “DNA”
5th ミニアルバム『LOVE YOURSELF 承 ‘Her’』収録
『I NEED U』がBTSブームの火付け役だとすれば、
『DNA』はそれを完全に燃え上がらせた曲と言ってよいでしょう。
エレクトロ・ポップなこのシングルは、MVのリリースから24時間あまりで2100万回以上の再生数を記録し、現在も増え続け4億を超えています (2018年7月)
14. “Tomorrow”
2nd ミニアルバム『Skool Luv Affair』収録
この曲は、若い世代が感じている未熟さや不満、そして就職や将来について焦点を当てています。
Sugaはこれに加えて、
20代の失業者(ニート)は明日が怖い
笑えてくる 子供の頃は何でもできると思ってた
しかし、激しい不安の中で、ポジティブになる方法も模索するのです。
どうにもならなくて叫んでも虚しくこだまするだけ
どうか明日は今日とは違うように
13. “BTS Cypher Pt. 4”
2nd フルアルバム『WINGS』収録
Pt.4 は現状、最後のサイファー。
今回は、BTSを批判する者に対して真っ向から戦うというよりは、自己愛によって対峙します。
RM、J-Hope、Suga は、BTSを批判する人々のエネルギーを、彼ら自身の人生に注ぐべきだと語りかけます。
12. “Epilogue: Young Forever”
スペシャルアルバム『화양연화(花様年華) Young Forever』収録
若いままで、聴衆の前でパフォーマンスし、夢を達成し続けたいという願いが込めれています。
転んで 傷つき 辛くても
止まることなく走り続けるのさ 夢に向かって
11. “Mic Drop”
5th ミニアルバム『LOVE YOURSELF 承 ‘Her’』収録
彼らの古いルーツを思い起こさせるようなhip-hopトラック。
ヘビーなドラムビートに乗せて、彼らの成功について誇らしく歌います。
彼らは2017年、2018と2年連続で ビルボードのトップ・ソーシャルアーティスト賞を受賞しており、
スティーヴ・アオキのリミックスが発表された後 、MVの再生は3億に迫る勢いです(2018年7月)
10 . “Pied Piper”
5th ミニアルバム『LOVE YOURSELF 承 ‘Her’』収録
同じ名前の有名な物語(ハーメルンの笛吹)にインスパイアされた、ファンキーな楽曲です。
その物語は、街からネズミを追い払う(誘い出す)ために雇われた笛吹きが、対価を支払われなかった報復として子供たちを誘い出し、連れ去ってしまうという内容。
この曲においては、BTSを笛吹きに、ファンを子供たちに例えて歌っています。
ファンは、自分たちの時間を犠牲にしてBTSに夢中になってしまうのです。
ファンに対しそれほどの影響を及ぼし、受け入れられていることに感謝しつつも、
もしも僕が君をだめにしてるなら
僕を許してくれるかな
君は僕なしじゃだめなんだから
みんな知ってるんだから
I’m takin’ over you (君は僕に支配されているんだ)
09. “Magic Shop”
3rd フルアルバム『LOVE YOURSELF 轉 ‘Tear’』収録
ジョングクがプロデュースしたこの曲は、熱狂的なファンへのラブレターです。
Suga、RM、J-Hopeは、このグループが生き続けている理由はファンなのであることを愛を込めて認めています。
また、曲にもなっている『best of me』という言葉を用いていますが、伝えるメッセージは一新されています。
いま、BTSに戦い続ける強さを与えるのは他でもなくファンたちなのです。
08. “Anpanman”
3rd フルアルバム『LOVE YOURSELF 轉 ‘Tear’』収録
アンパンマンは、日本のコミカルなスーパーヒーローです。
彼は最強ではありませんが、幸福を与える者です。
そして、BTSもまたそうなのです。楽曲としては爽快なステージパフォーマンスとともに活力と希望を提供しますが、
彼らがこの先どんなに成功を重ねても、彼ら自身を見失うことがないであろうことを確信させてくれます。
07. “Airplane Pt. 2”
3rd フルアルバム『LOVE YOURSELF 轉 ‘Tear’』収録
J-Jopeのシングル『Airplane』からインスピレーションを得ながら、
他のメンバーはその曲の続きとして、彼らの波乱万丈で予測不可能なアイドル生活について思うところを共有してくれます。
06. “Outro: Tear”
3rd フルアルバム『LOVE YOURSELF 轉 ‘Tear’』収録
最も人気が高く、一番新しい outro は『LY: Tear』からのものです。
タイトルの通り、痛ましい別れを説明するために「涙」という言葉の複数の意味を伝えています。
この曲においてRMは最も情熱的です。彼のラップからは痛みが伝わってくるようです。
05. “Save Me”
スペシャルアルバム『화양연화(花様年華) Young Forever』収録
トロピカル・ハウスとフューチャー・ベースを融合したようなこの曲は、
不安と狂気の気持ちから自分を救うための方法として、愛する人との出会いを描いています。
愛情はすべての悩みの治療法としてはたらくかのように思えます。
MVで見られる暗い空と奥に広がる景色は、この歌の非現実さをより強く感じさせます。
*トロピカル・ハウス、フューチャー・ベース: それぞれダンス・ミュージックの派生ジャンル
04. “Blood, Sweat & Tears”
原題:피 땀 눈물(血 汗 涙)
2nd フルアルバム『WINGS』収録
この曲はムーンバートンの魅力をうまく利用しつつ、BTSの世界市場への訴求力を証明しました。
甘く不吉な愛-彼らの生命すら吸い取ってしまうかのように出来すぎた愛を扱っています。
歌詞では宗教的なイメージも用いていて、例えば
チョコレートの頬と
チョコレートの翼
But 君の翼は悪魔の翼
君のその甘さの前に来る苦さ
MVはまさに複雑なものとなっており、アートワーク、Vの失われた翼、RMが読む小説などについてファンは多くの分析を行っています。
*ムームバートン(Moombahton):ダンス・ミュージックの一種。
03. “The Truth Untold (Ft. Steve Aoki)”
原題:전하지 못한 진심(伝えられなかった想い)
3rd フルアルバム『LOVE YOURSELF 轉 ‘Tear’』収録
BTSはスティーヴ・アオキと共に二度目のコラボを果たし、この悲痛なバラードを生み出しました。
『MIC DROP』は強烈なパーティーアンセムでしたが、この曲はゆっくりと陰鬱な雰囲気を放ち、
ジミン、ジン、ジョングク、Vのボーカルを中心に歌い上げられます。
本当に美しく、記憶に残るトラックです。
02. “Fake Love”
3rd フルアルバム『LOVE YOURSELF 轉 ‘Tear’』収録
この時点での最新シングルであるこの曲は、
自分のアイデンティティを失うほどにまで深く愛してしまった人について語る歌です。
BTSが悲しげに結論づけているように、誰かの望みに従うことで保たれている愛というのは、そう長くは続かないのです。
愛が愛だけで完璧であることを願い
僕の弱点が隠されるように願い
叶うことのない夢の中で
咲くことのない花を育てたんだ
01. “Spring Day”
原題:봄날(春の日)
スペシャルアルバム『You Never Walk Alone』収録
2017年にリリースされた、『WINGS』のリパッケージ・アルバムからカムバック・シングルとして発表された2曲のうち1曲が、この曲です。
リリースからまたたく間に韓国の音楽番組で4冠を達成。
愛しい人が遠くにいて寂しく思う気持ちと、もし再開したとして何かが変わるのだろうかという問いかけがそこにはあります。
君が変わったのか
それとも僕が変わったのか
今この瞬間 流れる時間すら憎い
僕たちが変わったんだろう
みんなそうなんだ
MVでは、「オメラスから歩み去る人々(原題:The ones who walk away from Omelas)」にも言及されています。
これは、’ある哀れな子供が人生を犠牲にすることで完璧に保たれる街’ について書かれた短編です。
ひとたびその子供が発見されると、ある者は足を止め、またある者は不当な扱いを見過ごしてはおけません。
彼らの音楽やMVはしばしば、人の人生を永遠に変えてしまうような、無邪気さ(無実さ)の喪失をテーマに扱います。
『春の日』もそうです。
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