RM が VLiveで語っている、各曲の魅力を簡単にまとめます。
全文ではなく部分的にピックアップして意訳しています。
(ほぼ全編引用になるため、引用符は省略しています)
『So What』、『Anpanman』以外はほとんどRMが作詞しているとのこと。
Intro: Singularity
これは聞けば聞くほどいい歌です。
最初に聞いた時は、少し慣れないかもしれません。
Jorja Smithとともに作業した作曲家(Charlie J.Perry)が書いてくれた歌を、
僕が作詞し、テヒョンが歌うことになった曲。
作詞的に完璧な曲だと思っています。
テヒョンの事を考えながら書いた曲だし、本当に聞けば聞くほどいい歌だということを確信します。
メンバーの中で唯一、テヒョンだけが活かせる曲だと考えています。
テヒョンがすごく得意なジャンルが多いんですけど、
最も魅力を引き出せるジャンルは ネオソウルだと思います。
▶ Jorja Smith – 『Something In The Way』
Fake Love
バンPDに対して、改めて「本当にすごい方だ」と感じました。
全く違う、Deepで陰鬱な雰囲気な原曲から6キー半も上がることになりましたが、振り付けをしてパフォーマンスすることをを想定したものにブラッシュアップしてくれました。
伝えられなかった心
歌詞に一番時間がかかった曲。
なぜなら、メロディとビートをもらったとき、構築がとても難しかった。
歌とラップは詩と散文くらいの違いがあって、暗示的な言葉の中に意味をもたせないといけないし、韓国語で歌った時に発音が活かされないといけない。
英語とかで良い感じでも、韓国語にしたらだ変になった、ということはよくあるんです。
この曲は、とある庭園でマスクをして生きている人を歌っていて、
しっかりとしたテーマ、コンセプト、感情があります。
もっとも歌うのが難しい曲ですね。
ビートもオケもシンプルだから、ボーカリストの技量に左右されるわけです。
ボーカルも楽器の一つとして機能するわけですからね。その点では、ボーカルメンバーには感謝と敬意を感じています。
デビューした後というのは多忙になるために実力が伸びることはなくて、
練習生の頃にやったことが全てなんだと言う話をよく聞くのですが。
確かに、ある程度はそうでしょう。
しかし…この曲で、ボーカルメンバーたちの感情表現能力が、ある種の頂点に達したような感じがしました。本当に素晴らしい仕事をしてくれました。
134340
これも原曲から3キーほど上がりました。
歌詞は過去に書いてあったものがあったので早く出来上がりました。
Jeong Babi(정바비) さんがメインパートの歌詞を書いてくれて、僕がイントロ部分に少し手を加えました。
▶『134340』に参加しているアーティスト Jeong Babi氏 について、
RMが好きな曲として挙げている、「近況」という曲
Autumn Vacation(가을방학:秋の休日)-『近況』
楽園
歌いだし「Marathon, Marathon~(マラソン)」の歌詞を僕が書いたのですが、ジョングクが発音をしっかりとこなしてくれました。
MNEK、Song Jae-kyung さんとコラボレーションしました。
この曲で言いたいのは、夢は持たなくて大丈夫だと。
持つべきではないという意味ではありません。
愛とか、夢とかいう単語は社会性を帯びていますよね。
この二つの単語は本当に多く使われていて、大事な単語なんだけれども、なんだか神聖視されている気がします。
人々は愛は常に美しいものである、またそうであるべきだ、と思っているし、それについて一喜一憂したり。
夢もそうですよ。あぁ、私も夢を持たなければ!って。もし夢を持たぬなら生きている意味が無いかのようじゃないですか。
僕はそういう考えをあまり良く思っていません。
なぜなら、愛は常に素晴らしく美しいものではないし、憎しみすら、愛の一部だと思います。紙一重です。
犠牲があり、譲歩があり、愛に関する’痛み’はたくさんあります。
▶ MNEK – At Night (I Think About You)
Love Maze
この曲は外で聴いた方がいいです。
サイクリング中や、漢江(韓国の主要な河)で聴いたら最高です。
エッジの効いた感じではいので、パッとしないと思う人もいると思いますが、飽きないはずです。
ユンギ兄さんとホソクの連続したラップパートが本当にかっこいいですね。
Magic Shop
出ました!これはジョングクの原案から始まった曲です。
Bパートの歌詞が気に入っていて。
なぜなら、自分が自分である事にうんざりする日ってたくさんあると思うんです。そう思っている人が、今この瞬間にも何億人もいるかもしれない。
そんな時、その人は自分の中にドアを見出して、“Magic Shop”に入るわけです。
中には、車、銀河も…。僕は人々の心の中に銀河があると思いながら詩を書きました。
<ジョングクのインタビュー>
アルバムをプロデュースするにあたり、Pdoggプロデューサーからファンソングを入れていいと言われたんですが、今回は僕にその最初のパートを書くようにと。
一曲通して作りこむことはまだできませんが、今回はちゃんと最後まで作らなきゃって思って、それでプロデューサーに渡しました。
Airplane pt.2
イントロが流れたら、必ずこれをやらないと。
歌詞の “김남준 아님 RM(キムナムジュン アニム RM)”という部分の発音がとても難しかったですが、特に語るべき点はないですね。
Anpanman
イントロが流れたら、コレが出てこないと。
Supreme Boi がよい仕事をしてくれました。
かれこれ中学生からの付き合いで、10年来の友人です。本当に良い曲を作ってくれました。
非常にBTSらしい曲だと思っています。BTSのアイデンティティと言ってもいい。
世界で一番弱い英雄で、頭の一部を分け与えることができますが力が減ってしまいます。強靭な肉体を持っているわけではないし、特殊なスキルもありません。
しかし、その日できることに懸命に取り組むのです。
アンパンマンと聞くと、ワンパンマンを思い出させますよね。
『Anpanman Pt.2』の代わりに『ワンパンマン』を作らないかという話も出ました。
ワンパンマンは超人的な力で、全ての敵をワンパン(1発のパンチ)で倒してしまうキャラクターです。
So What
初めてこの曲のトラックを聴いた時、テーマについて考えました。
僕たちが忘れ去っている、幼い日の話はどうだろうかと思い付き、ユンギ兄さん、ホソク、僕で集まって曲のテーマについて話し合いました。
テヒョンは「그므시라꼬(クムシラコ)はどうですか?」と提案してくれて、提案自体は良かったんですが、曲には合わないかなって…。
※그므시라꼬…「それがなんだって?だからどうした?」というような意味の方言らしい
Outro: Tear
僕の古いラップ『What am I to you』を思い出しながら、
長い間、シャウトするようなラップをしてないなって。なので、またトライしてみることにしたんです。
でもレコーディングは思ったよりハードで、喉が枯れてしまって。次のレコーディングに支障が出てしまったんですよね。後回しにすれば良かったのに、愚かでした。
サビが大変だったんですが、シュガさんが良い仕事をしてくれました。
3人でそれぞれ録ってみたんですが、彼のが一番よくて。
ビートも曲のつくりも特殊なのであまり良い感じがしなかったのですが、僕が書いた「You’re my tear」パートを後から足しました。
シュガさんもホソクも、それぞれの役割が上手く機能した曲です。
‘tear’ という単語は面白いですよね。
ティアと読めば’涙’だし、テアと読めば紙とかを’破る’という意味になります。
僕が’涙’を、ユンギ兄さんは’破る’を、そしてホソクは別れの後について語る恐怖(fear)をそれぞれ語っています。
ティア、テア、フィア。
こうして、このアルバムは終わります。
さいごに
新しいアルバムを聴くとき、個々の関連性のない曲たちの寄せ集め(コンピレーション・アルバム)に聴こえる時があると思いますが、僕たちのアルバムは、一つのポイントに焦点を当てていて、それぞれの曲が互いによく繋がっているんです。
メンバーごとにベストパートを選ぶとすると..
ジン兄さんは『伝えられなかった心』。Steve Aokiさんの名前がクレジットされているので、激しい感じを想像された方が多いと思いますが、全く違う、バラードを書かれました。
ジンさんは多くの努力をしているし、やはりこういう曲が合うんだなと感じました。
シュガさんは、『Airplane pt.2』ですよね?
“미디어의 혜택은 되려 너네가 받았지(お前たちメディアの恩恵を受けているんだろう?)”
“셀럽놀이는 너네가 더 잘해(セレブの真似事をするのはお前たちの方が上手さ)”
これらはまさに、シュガさんの詞です。痛快ですね。
次点には『Outro:Tear』を推します。
J-HOPEは、『Anpanman』と言いたいですが、彼が作ったパートという事で語るなら、『Magic shop』のパートですね。
“필 땐 장미꽃처럼(咲くときは薔薇の花のように)
흩날릴 땐 벚꽃처럼(舞うときは桜のように)
질 땐 나팔꽃처럼(落ちるときは朝顔のように)
아름다운 그 순간처럼(綺麗なその瞬間のように)”
ジミンは、『Fake Love』。このサビは彼が活かしています。彼の痛切な、高い声 “Fake Love ~ Fake Love ~” が一つのエッジとして際立っていて、この曲の最優秀賞を一人選ぶならジミンになります。
テヒョンは、最初に言ったように『Intro: Singularity』でしょう。
彼は表現力が多彩で、『Boy in LUV』のような ‘がなり声’ が良い例です。
このチームで低音担当をしてくれています。
『Intro: Singularity』はとても難しかったようで、詩を英語に変えようとしていたことがありましたが、韓国語で歌って欲しいと何度も説得し、納得してもらえました。完璧な曲です。
ジョングクは、『Magic shop』。
かれはユニークで繊細で甘い声を持っていますが、一人のリスナーとしては彼の感情表現の面で改善の余地があると思っていました。
彼はとても成長したし、チームのボーカリストたちが誇らしいです。
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