『花様年華 pt.2』のメイントラックとして収録されている本作品。
主人公の盲目的な愛について歌っている曲だが、
詩の中からイメージできる内容を自分なりに補足をしていく。
太陽 と 花
君は俺の太陽 唯一無二の存在
俺はその下に咲く花 喉の渇きに見舞われる
遅すぎたんだ 君無しじゃ生きられない
たとえ枯れようとも必死ですがりつく
花は太陽から生きるためのエネルギーをもらえるが、太陽は花から得られるものは何もない。
花は太陽が消えてしまえば息絶えるだけだが、太陽は花が枯れても燦燦と輝き続ける。
そこにあるのは、一方的な依存関係のみだ。
終わらない追走
どうにもならない 壊れゆく夢
どれだけ走り続けても どこにも辿り着けやしない
いっそ焼き尽くしてくれ
愛に狂った者の 終わらない追走
主人公は自分でも無意味な繰り返しと理解しつつも、自ら終止符を打つ事ができずにいる。
どんなに相手を真剣に愛しても、幸せな未来は訪れないことに気付いている。それでも、盲目的に突き進む以外にどうすれば良いのかは分からない。
[adchord]哀れな運命よ
また Run Run Run
もう止まれない 倒れたって構わない
もっと Run Run Run
愛する事しかできない 傷ついたって平気
手に入らないとしても構わない
哀れな運命よ 俺を責めたきゃそうしろ
「運命が責める」とは、「どうあがいても実現できないことに執着するのはよせ」という、自問自答に近い表現だろうが、それでも主人公は走り続けて、運命をも振り切ろうとしている。
恋に落ちることは運命なのだと、気づいていた。
実らない恋である運命なのだと、気づいていた。
しかし、その運命を現実として受け入れることは到底できなかった。
花びらのように崩れる
思い出が 枯れた花びらのように
バラバラに崩れ落ちていく
まるで蝶を追うように そして夢の中で見失った
俺は君の足跡を辿る
行き先を示してくれ 止めてくれ 息ができないんだ
自分が花だと例えていたので、「思い出が花びらのように崩れる」とは、思い出にすがっていた自分自身が内側から崩壊してくさまを表しているようだ。
蝶は自由に飛び回れるが、花は蝶を追いかけることはできない。夢の中で出逢うことができても、それは夢であり、気づけば見失っているだろう。
おそらく先の見えない足跡を辿り夢の中を彷徨う(走り続ける)という、精神的に極限の状態をこの主人公は迎えようとしている。
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